蛇口(水栓)の種類を解説!交換におすすめの蛇口12選を紹介
水道の蛇口は、日常生活で欠かせない設備の一つです。その種類や機能を理解することで、より快適な生活を送るためのヒントが見つかるかもしれません。
本記事では、一般的な蛇口の種類とそれぞれの特徴から蛇口の交換手順まで、詳しく解説します。
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水道の蛇口(水栓)の種類
水回りの利便性を考慮する際、取り付ける蛇口の種類は重要な要素です。ここでは、一般的な蛇口の種類とそれぞれの特徴についてご紹介します。
単水栓
単水栓は「水を出す」「流れる水量」を調節する、水を止めるという3つの機能だけを備えた水栓のことです。
このタイプの水栓では、水またはお湯のどちらか一方しか出すことができません。
そのため、一般的な家庭のキッチンやお風呂場ではあまり見かけませんが、屋外用や洗濯機用として採用されることが多いといえます。
混合栓
混合栓は、お湯と水が一つの蛇口から出るタイプの水栓です。近年、家庭内でよく見かけるのがこの種類になり「混合水栓」とも呼ばれます。
混合栓にはいくつか種類があります。それぞれについてご紹介いたします。
ツーバルブ型混合栓
「ツーバルブ(2ハンドル)型混合栓」は、水が出る吐水口は一つです。水用とお湯用の2つのハンドルがついている水栓のことを指します。
このタイプの混合栓では、各ハンドルを回すことで湯水の温度と流れる水の量を調節します。
最近では、レトロな雰囲気の洗面台などで好んで使われることも多いようです。
シングル型混合栓
「シングル(1レバー)型混合栓」は、一つのレバー式ハンドルを上下または左右に操作することで、湯水の温度や水の流れる量を調節することができます。
このタイプの混合栓は、手が汚れている場合でも、手の甲などを使って水を出したり止めたりすることができるのが大きなメリットです。キッチンや洗面台などで広く使用されています。
サーモスタット混合栓
「サーモスタット混合水栓」は、湯水の温度を制限するサーモスタット機能が内蔵された水栓のことです。
このタイプの水栓は、事前に設定した上限温度を保持することができるため、お風呂用の水栓として広く採用されています。
お風呂の水温を一定に保ちながら、安全かつ快適に入浴することが可能です。
水道の蛇口(水栓)の選べる3つのポイント
水道の蛇口(水栓)を選ぶ際には、デザインだけでなく自由に選べるパーツも多くあります。
ここでは好みや用途に合わせて選べる3つのポイント「ハンドル・レバー」「スパウト形状」「機能」について詳しく説明します。
ハンドル・レバー
蛇口(水栓)の操作方法には「ハンドル式」と「レバー式」の2つのタイプがあります。
ハンドル式は、ひねって回すタイプで古くから使われてきました。屋外の水栓などでよく見られます。
ハンドル式には、デザイン性の高い「クロスハンドル」や、水とお湯のハンドルが別々になっている「ツーバルブ(2ハンドル)」と呼ばれるタイプがあります。レバー式は、レバーを上げ下げすることで操作します。
キッチンや洗面所・浴室など、さまざまな場所でよく見られます。温度調節は、一般的にレバーを左右に動かして行います。水量もレバーの上下の角度で調整できるため、使いやすさが人気の秘密です。
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スパウト形状
蛇口(水栓)のデザインにおいて、最も印象を変えるのはスパウトの形状です。蛇口のスパウトとは、水が出る部分・水が流れる先の管の部分のことです。
特にオープンキッチンでは、ダイニングキッチン全体の印象を左右する要素ともいえます。
スパウトにはさまざまな形状がありますが、主なものには「ストレート」「L字」「U字」「グースネック」「フレキシブルスパウト」の5種類です。
海外製の蛇口は、デザイン性が高くおしゃれなものも多いですが、故障した場合の修理や交換パーツの入手が難しいことがあります。
修理業者に対応経験がない場合、修理ができないこともあるため、珍しい形状の蛇口を選びたい場合は、あらかじめ確認しておくことが重要です。
機能(シャワー・浄水)
蛇口(水栓)の機能の中でも代表的なものに、「ハンドシャワー」と「浄水機能」があります。
ハンドシャワーは、シャワーヘッドが引き出し式で、ホースを伸ばして使うことができる蛇口です。キッチン用の場合、大きな調理器具やシンクを洗う際に便利であり、洗面所用の場合は洗顔や洗髪に適しています。
浄水機能は、蛇口に浄水カートリッジを内蔵することで、蛇口から直接浄水が出るようにする機能です。
一部のタイプでは、原水と浄水を切り替えるスイッチが付いています。飲料用の水や料理用の水といった目的に応じて使い分けることができます。
場所によって異なる蛇口タイプ
蛇口の種類を把握できたら、次は設置場所ごとの蛇口タイプを見ていきましょう。
新しい蛇口を自分で購入する場合には、設置場所によって取り付け方法や給水管などが異なるので、注意が必要です。
蛇口の取り付け方法には、壁付けタイプや台付きタイプなどがあります。「壁付けタイプ」は、壁面に取り付けるタイプの蛇口です。
混合水栓の場合、水とお湯の給水管が存在しますが、メーカーが異なっても基本的には配管間の距離は同じです。「台付きタイプ」は、キッチンや洗面台の天板に取り付けるタイプの蛇口です。天板に開いている穴の数によってワンホールとツーホールの2種類に分かれます。
それでは、キッチン・浴室・洗面所・その他の場所に対応する蛇口タイプについて、解説いたします。
キッチン
キッチンには、デザインだけでなく、機能性や使用頻度を考慮した便利な蛇口が設置されています。
キッチンでよく使用される蛇口のタイプをご紹介します。
切り替え・引き出しシャワータイプ
「切り替えシャワータイプ」は、吐水口近くにレバーやスイッチがついており、水流をストレートまたはシャワーに簡単に切り替えることができる蛇口です。操作が簡便で、使い勝手が良いのが特徴です。
「引き出しシャワータイプ」は、シャワーホースを引き出せる蛇口です。シャワーホースが蛇口内に内蔵されており、必要に応じて伸ばして使うことができます。キッチンの隅やシンクを掃除する際に便利です。
浄水器内蔵タイプ
「浄水器内蔵タイプ」の蛇口は、蛇口本体に浄水器が組み込まれています。通常、小さな浄水カートリッジが内蔵されており、追加の浄水器を購入する手間やコストを省くことができます。
自動タイプ
「自動タイプ」の蛇口は、センサーによって水の出し入れを自動的に制御するタイプです。
例えば、キッチンで料理をしているときに手が汚れてしまうことがありますが、このタイプの蛇口では手を触れずに水を出すことができます。
そのため、蛇口自体が汚れることなく衛生的に使える上に、ハンドル部を洗う手間も省けます。
関連記事:キッチン蛇口を交換する方法やポイント・注意点を解説
浴室
浴室の蛇口は、洗い場専用のものだけでなく、浴槽用の蛇口や洗い場と浴槽を兼ねる水栓もあります。設置場所によって異なる蛇口の種類がありますが、浴室においてはサーモスタット式混合栓がおすすめです。
サーモスタット式混合栓は、お湯の温度を一定に保ちやすく、急激な温度変化を防止するのが特長です。これにより、入浴中に思わぬ熱湯のショックを受ける心配が減ります。操作も簡単で、お子様や高齢者でも温度の設定がしやすいのが利点です。
大型のジョグダイヤルや吐水用のプッシュスイッチ、ユニバーサルデザインなど、製品ごとに異なる機能もあります。家族構成や使用環境に応じて、適切な蛇口を選びましょう。
洗面所
洗面所では、洗顔や歯磨き、入浴後のドライヤーなど、日常的な身だしなみの整えに蛇口が頻繁に使われます。そのため、節水効果が期待できるシングルレバー混合栓がおすすめです。シングルレバー混合栓は、一つのレバーで水の出し入れと温度調節ができるタイプで、使い勝手が良く、節水に貢献します。
洗面所で使用される蛇口のタイプを、詳しく解説していきます。
引き出しシャワータイプ
「引き出しシャワータイプ」の蛇口は、キッチンと同じようにシャワーホースを引き出せるタイプです。この蛇口は、洗面ボウルを掃除する際にも、洗髪を行う際にも、非常に便利です。
可動タイプ
「可動タイプ」の蛇口は、蛇口本体を上方に引き上げることができるタイプです。吐水口の位置を高く調整できるので、バケツや花瓶に水を注ぐ際に非常に便利です。さらに、吐水口の先端を上に向けることができるタイプもあり、洗顔やうがい、目を洗うなどの用途に適しています。
自動タイプ
「自動タイプ」の蛇口は、センサーによって水の出し入れを自動的に制御するタイプです。手をかざすだけで水が出たり止まったりするので、使い勝手がとても良いです。水をこまめに出し止めできるため、節水効果も期待できます。
関連記事:洗面台の蛇口交換で注意すべきポイントまとめ|蛇口タイプや種類・交換の方法流れについて解説
洗濯機の蛇口
洗濯機を使うには、専用の蛇口に洗濯機のホースを取り付ける必要があります。
洗濯機用の蛇口には、基本的に単水栓が使われますが、大きく分けて2つのタイプがあります。一つ目は、洗濯機用ワンタッチ水栓で、洗濯機の給水ホースを簡単に取り付けられるタイプです。
もう一つは、洗濯機用ストッパー付き水栓で、このタイプの水栓には、万が一ホースが外れた場合に水を自動的に止める機能が備わっています。
一般的な単水栓を利用する場合は、ホースを蛇口にワンタッチで接続するためのパーツ「ニップル」や、給水ホース自体の購入を検討することが重要です。
関連記事:洗濯機の蛇口(水栓)トラブルを防止する方法|水漏れの対応や蛇口交換の流れについて解説
屋外の蛇口
一軒家では、家の中だけでなく玄関わきや駐車場などにも屋外の蛇口があります。これらの蛇口は、植物の水やりや洗車などに利用されます。
特に、ホースを取り付けやすい「カップリング付き水栓」が、屋外の使用には適しています。
屋外の蛇口を選ぶ際には、自宅の外観や景観に合ったデザインのものを選ぶと、おしゃれな印象を与えることができます。
【手順】水道の蛇口交換
経年劣化や好みに合わせて蛇口を交換したい場合、業者に頼むと費用が心配であれば、DIYで蛇口を交換しましょう。自分で交換することで、費用を蛇口本体価格のみに抑えることができ、コスト削減につながります。
ここでは、蛇口を自分で交換する手順を解説いたします。蛇口の種類によっては難しい場合もあるので、事前に確認してください。
1.止水栓を閉める: 蛇口を外す前に、水の供給をストップするために止水栓を閉めます。止水栓を時計回りに回し、水を止めましょう。
2.古い蛇口を外す: 古い蛇口を取り外します。片手で蛇口をしっかり抑え、反対の手で反時計回りに回してみてください。固くて回らない場合は、スパナやモンキーレンチを使用します。
3.汚れを落とす: 古い蛇口が付いていた部分や配管の汚れやサビを落とします。歯ブラシを使って汚れをしっかりと落としましょう。
4.新しい蛇口を取り付ける: 新しい蛇口を取り付けます。蛇口を時計回りに回して取り付け、手で回した後は工具を使ってしっかりと締めます。
5.止水栓を開ける: 蛇口の取り付けが完了したら、止水栓を開けて水を供給します。水漏れがないかを確認し、作業は完了です。
関連記事:自分で蛇口交換(DIY)の際に注意すべきポイントまとめ|キッチン(台所)の蛇口種類と交換方法を解説
水道の蛇口を交換する際の注意点
水道の蛇口を自分で交換する際には、いくつかの注意点があります。
作業中に水漏れが起きる可能性や失敗した場合に余分なコストがかかることなどが挙げられます。十分な注意と準備をして作業に臨みましょう。
交換に失敗したら水漏れの可能性がある
蛇口の交換(取り付け)を誤ったり、取り扱いに不注意で蛇口が壊れたりすると、水漏れのリスクが高まります。
水漏れが生じると、無駄な水道料金が発生する可能性があるため、慎重に作業を進めることが重要です。
関連記事:蛇口の水漏れをしないための方法|水漏れの原因と応急処置や修理が必要なケース例について解説
コストが余計にかかってしまう
水漏れが発生した後に業者に依頼すると、追加料金がかかることがあります。蛇口の交換だけを依頼する場合よりも、料金が高くなってしまうため注意が必要です。
さらに、交換作業中に蛇口が破損すると、追加の業者依頼が必要になります。
こちらもはじめから業者に依頼する場合よりも、余計なコストがかかる可能性があることを念頭に置かなければいけません。
関連記事:【2024年まとめ】蛇口交換はどこに依頼すべき?事業者別の特徴と料金相場・メリットやデメリットを解説
蛇口・水栓の修理|まとめ
この記事では、水道の蛇口(水栓)の修理や交換における、いくつかの重要なポイントを解説しました。
蛇口の種類を理解し、用途や設置場所に応じて適切な蛇口を選ぶことは重要です。
そのうえで、DIYでの交換を考える場合は、正しい手順を守ることが不可欠です。水漏れや蛇口の破損などのリスクを最小限に抑えるために、事前の準備も重要です。
修理が難しい場合や安全性を確保したい場合には、信頼性の高い業者に依頼することもおすすめです。
この記事が、安全かつ快適な生活を送るための一助になれば幸いです。